「2025年の法改正、自分は既存ドライバーだからまだ先の話だよね?」
「一人でやっている個人事業主だけど、結局何を記録すればいいの?」
2026年の今、軽貨物業界のルールは「準備期間」から「実行期間」へと完全に移行しました。
2025年4月に施行された安全対策の強化により、これまで「届出制」で比較的自由だった軽貨物運送業も、一般のトラック業者並みの厳しい管理が求められるようになっています。特に「知らなかった」では済まされないのが、最大100万円の罰金という非常に重い法的リスクです。
この記事では、2026年の今だからこそ伝えるべき「今すぐやるべきことリスト」と、「罰則を回避し、プロとして生き残るための具体的ステップ」を、どこよりも分かりやすく解説します。
2026年現在、何が「義務」で何が「猶予」か?

【2026年1月の重要トピック】 既存のドライバーには「安全管理者の選任」に猶予がありますが、「日報(業務記録)」や「事故報告」は、2026年現在すでに全てのドライバーに義務化されています。 「猶予があるからまだ何もしなくていい」という勘違いが、最も危険です。
| 項目 | 2025年4月1日以降の新規開業 | 2025年3月末以前からの既存事業者 |
| 業務記録(日報)の作成・保存 | 【義務】 すぐに開始 | 【義務】 すぐに開始 |
| 事故記録の作成・保存 | 【義務】 すぐに開始 | 【義務】 すぐに開始 |
| 重大事故の国交省への報告 | 【義務】 すぐに開始 | 【義務】 すぐに開始 |
| 安全管理者の選任・届出 | 【義務】 速やかに届出 | 【猶予中】 2027年3月末まで |
| 安全管理者の講習受講 | 【義務】 選任前に受講 | 【猶予中】 2028年3月末まで |
2026年のポイントは、「実務(記録)」は100%義務化済みであり、「資格(管理者選任)」の期限が1年後に迫っているという点です。ここを怠っていると、万が一の監査が入った際に即アウトとなります。

一人親方が絶対に守るべき「3つの鉄則」

個人事業主であっても、一人の経営者として以下の3点は「プロの最低条件」となりました。

1. 業務記録(日報)の1年間保存

2026年現在、全ての軽貨物ドライバーは「いつ、どこで、どれくらい走ったか」を記録し、1年間保存しなければなりません。
| 記録内容 | 氏名、車両番号、乗務開始・終了の日時と場所、走行距離、休憩時間など。 |
| 実務のヒント | 手書きの日報でも構いませんが、紛失リスクを考えるとスマホアプリ等でのデジタル保存が2026年の主流です |
| 罰則 | 記録がない場合や虚偽の記載は、行政処分の対象となります。 |
2. 重大事故の「事故報告書」提出

2025年4月から、軽貨物も一般のトラックと同じく、重大な事故を起こした際、30日以内に国土交通大臣(運輸支局)へ報告する義務が生じています。
対象となる事故:
転覆、火災、死亡、重傷(14日以上の入院)、10台以上の多重衝突など。
注意点:
「自分は悪くない」という事故であっても、対象に該当すれば報告義務があります。これを怠ると、後述する重い罰金が科せられます。
3. アルコールチェックの実施と記録

黒ナンバー(事業用)の場合、2025年4月より「貨物自動車運送事業輸送安全規則」に基づいた厳格なチェックが求められています。
- 方法: 業務開始前・終了後にアルコール検知器を用いて確認。
- 記録: 1年間の保存が義務。
- 一人親方の場合: 自分自身で検知器を使い、その結果を「対面」または「電話・アプリ等」で記録。
【2026年の監査基準】 現在の監査では「目視で確認しました」という言い訳は通用しません。「検知器による客観的な数値の記録」が事実上の必須要件となっています。
2026年推奨:法改正対応アルコール検知器
【選び方のポイント】安価な半導体式は誤検知が多く、仕事になりません。プロとして長く使うなら、アルコール以外のガスに反応しにくい「燃料電池式」を選びましょう。
【注意】安全管理者講習の「予約」が混み合っています

既存事業者の選任期限は2027年3月までですが、「2026年中に講習を受けておくこと」を強く推奨します。
理由:
期限ギリギリ(2027年初頭)になると、全国の軽貨物ドライバーが殺到し、講習の予約が数ヶ月待ちになるリスクが非常に高い。
eラーニングの活用:
2026年現在、24時間受講可能なオンライン講習(eラーニング)も整備されています。仕事の合間に自宅で受講できるため、早めにスケジュールを確保しましょう。
放置厳禁!100万円の罰金リスク

今回の法改正で最も恐ろしいのは、罰則が「一般貨物(トラック)」並みに引き上げられたことです。
| 選任義務違反(安全管理者を置いていない) | 100万円以下の罰金 |
| 届出義務違反(選任・解任を届け出ていない) | 100万円以下の罰金 |
| 虚偽の事故報告・未報告 | 50万円以下の過料 |
これらは単なる「注意」ではなく、「前科」がつく可能性のある非常に重い罰則です。2026年は警察や運輸局による路上検問や監査も強化されています。「自分だけは大丈夫」という油断が、廃業に直結しかねません。
まとめ

軽貨物は「手軽に稼げる仕事」から、「プロとして安全を管理する仕事」へと完全に変わりました。
手続きや記録は確かに面倒です。しかし、このルールを完璧に守ることは、Amazon Flexや大手運送会社から「信頼できるプロ」として選ばれ続けるための最強の営業ツールにもなります。
まずは今日から、「日報の記録」と「アルコールチェック」を徹底しましょう。それが、あなたの事業と家族を守る第一歩です。


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