「軽貨物ドライバーって、いったいどんな1日を過ごしているの?」
そんな疑問を持つ方へ向けて、朝の積み込みから帰庫後の事務処理までをリアルに公開します。
軽貨物の仕事は時間の使い方が自由と言われますが、実際のスケジュール感がわかると「副業でいけそうか」「本業にして生活できるか」が具体的にイメージできるはず。
記事では筆者が、実際に本業で携わっているプラットフォームのドライバーさんのタイムテーブルをベースに、時間帯ごとの作業内容・コツ・使っているツールまで解説します。これからチャレンジしたい方はぜひ参考にしてください!

朝 7:00 ― 出発準備

請け負っている仕事によって開始時間は変わるかと思いますが、午前中から配達する方達はおおよそ朝7時くらいから動き出しています。
荷物を積み込む前に「ルート確認」が8割決まる

実際に配達する前の準備段階の精度によって配送精度が変わるといっても過言ではありません。配送前に必ず以下の項目をチェックしていきたいところとなります。
- 当日のルートの確認
- 伝票等の配達備品のチェック
- 使用するアプリ等の動作確認
- “下ろす順=積む順” が鉄則。最後に届ける荷物を奥に積む
使用アプリ・デバイス例

「アプリとガジェットをどう組み合わせるか」で1日の効率が激変!
——— 軽貨物ドライバーがよく使う3つの定番ツールをご紹介します。
用途 | アプリ/ガジェット | メモ |
---|---|---|
ナビ | Google Maps+Yahoo!カーナビ | 2画面使い分けで渋滞比較 |
配送管理 | Amazon Flex/PickGo Driver | スキャン機能で誤配防止 |
業務連絡 | LINE WORKS | 既読管理&グループ通話 |
現場からのアドバイス:
スマホをダッシュボードに2台並べる場合は“左右⭤でアプリ分担”が鉄則。視線移動が最小になり安全運転にもつながります。
スマホをダッシュボードに2台並べる場合は“左右⭤でアプリ分担”が鉄則。視線移動が最小になり安全運転にもつながります。
午前の配達(8:00〜12:00)

午前の時間帯は 「配達効率を左右するゴールデンタイム」。
午前中のタイミングでどれだけ配達完了できるかによって1日でこなせる量が変わってきます。ここでリズムに乗れると 1 日がスムーズに進み、逆に再配達や渋滞に巻き込まれると午後まで引きずってしまいます。
平均配達件数・走行距離
働き方 | 平均件数 / 4h | 走行距離 | 特徴 & コツ |
---|---|---|---|
Amazon Flex | 70〜100個 | 25〜35 km | ブロック制(2〜4h)で荷物量が安定。アプリで自動ルート表示されるが、置き配 OK を優先すると時短可。 |
企業 BtoB ルート便 | 30〜40個 | 50 km前後 | 個数は少ないが距離が伸びやすい。荷降ろし時間が読めるので、渋滞時間帯を避けた順序変更がカギ。 |
注意:再配達1件で平均15〜20分ロス。午前中は電話確認&置き配活用で“再配達ゼロ”を目指す。
再配達を減らすチェックリスト

軽貨物配送にとって「再配達」は天敵です。この再配達をどれだけ防げるかが軽貨物配送を制するかとなります。お客様側も再配達に対して何も感じていないお客様も多いのが事実です。そのためこちら側でしっかりと再配達が起きないようにお客様へアプローチしていくことが重要です。
- インターホン応答なし→即電話&SMS
- 置き配可へ変更できるようアプローチ実施
- 時間指定便は最優先でルートに組み込む
- 不在票の徹底。丁寧な手書きでのアプローチ
昼休憩の取り方&小ワザ

午前の配達を終えたら、「休憩+午後の配達準備タイム」 へ。
軽貨物の昼休憩は“何を食べるか”よりも “どこで取るか” が作業効率を大きく左右します。最短15分で済ませるドライバーもいれば、体力回復のために30分しっかり休む人も。
自分のスタイルを決めておくと、午後の配達ペースが安定しやすくなりますよ。
休憩スタイル | メリット | デメリット |
---|---|---|
コンビニ駐車場 | トイレ・ゴミ処理が楽 | 混雑時間帯は停めづらい |
車内ランチ(自前弁当) | 時間短縮・節約 | 車内が汚れやすい |
公園/道の駅 | リフレッシュ効果大 | 場所が限られる |
休憩時間の目安:
- 副業:15〜20分でサクッと
- 本業フル稼働:25〜30分で食事+ストレッチ
休憩中にやっておくと午後がスムーズな2つのタスク
- 伝票・アプリステータスの確認
- 午前便の”配達完了”の処理漏れが無いかチェック
- 時間指定便の残件をメモ or 色ペンなどで可視化
- 午後の配達ルートの確認&混雑状況の確認
- Googleマイマップなどを活用し、渋滞レイヤー”ON”で混雑回避
午後は、学校帰り&帰宅ラッシュで同じ距離でも所要時間が伸びがち。休憩中に渋滞レイヤーをチェック→順序を手動で1〜2件入れ替えるだけで、平均15分の時短になることも珍しくありません。
午後の配達(13:00〜19:00)

午後は 「件数より時間管理」 がカギ。
午前に比べ荷物量はやや減りますが、在宅率が高まるため時間指定便が集中しやすいです。さらに 15 時以降は学校の下校・帰宅ラッシュが始まり、同じ距離でも所要時間が1.2〜1.5倍 に膨らみやすい時間帯です。逆にいえば、午後の渋滞とラスト1時間の“暗所配達”をスムーズにさばければ、1日の生産性が大きく向上します。
午前便との違い・注意点
午前便 | 午後便 | 対策ポイント |
---|---|---|
不在率高い | 在宅率UP | 2度周りを積極的に行う |
比較的渋滞が少ない | 15時以降:下校・帰宅ラッシュ | 渋滞レイヤーで赤線ルートを避ける |
明るい時間帯 | 日没〜暗所配達 | ヘッドライト常備/懐中電灯は100均LEDでOK |
現場からのアドバイス:
ルート便なら “寄り道ピットイン”(ガソリン&トイレ)を14時台に済ませると夕方のタイムロスを防げます。
帰庫後の作業(19:00 〜 21:00)

配達が終わっても、帰庫後の事務処理が“翌日の稼働効率”を左右します。ここをルーティン化すると、荷主からの評価アップ・ブロック取得率アップにつながるうえ、確定申告時の経費計上もラクになります。
残荷処理
手順 | やること | コツ |
---|---|---|
① 残荷の有無を確認 | 不在・受取拒否・住所不明など | ステータスを即アプリに変更→荷主と自動連携 |
② 持ち戻り報告 | センターまたは委託会社へ連絡 | 電話+アプリ両方入力でミス防止 |
ポイント:
- 残荷がある場合は 持ち戻り報告&翌日再配
- アプリ不備等で未処理等残っていないか確認
日報・売上の確認・入力

売上・支出を “翌日に持ち越さない” ——これは個人でも法人でも、軽貨物ドライバーが黒字経営を続けるための鉄則です。
日々の数字をこまめに締めることで、
- 報酬の誤差や未払いを即発見
- ガソリン高騰・車両メンテ費の急増を早期把握
- 確定申告前に“レシート仕分け地獄”を回避
というメリットがあります。
今日から “あなた専用の1日モデル” を描いてみよう!

ポイントは “完璧な1日” をいきなり目指さないこと。
まずはこの記事の流れをベースに、
- 自分の生活リズムに合わせて時間をざっくり当てはめる
- 1週間試してみて「ムダ」や「待ち時間」をメモする
- 翌週に1カ所だけ改善してみる
- この小さな PDCA を回すだけで、あなた専用の最適スケジュール が出来上がります。
軽貨物ドライバーの仕事は、時間設計=収入設計。
今日から “あなたの1日モデル” をシミュレーションして、理想の働き方に一歩近づいてみましょう!
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